『DIAMOND online』にて記事連載中!!

「TOEICスコアは高いのに英語が苦手」というお悩み

テストの点イコール英語スキルではない!

TOEICなどの英語のテストで高得点を取ったのに、やっぱり英語が苦手というお悩みは結構多いです。

これはある意味、当たり前の話です。TOEICなど英語のテストは英語力を測るものだと思われていますが、テストのスコアはイコール英語スキルではないのです。スキルというのは、実践で使える力のことです。テストで高得点をとっても、それは、「テストで得点を取れるだけの知識を持っている」という評価でしかなく、その時点ではスキルにはなっていません。知識は大切ですが、勉強して知識だけつけても使いこなせていない段階ではスキルではありません。テストで高得点をとったというだけでは「英語スキル」があるとは言えないのです。

では、学んだ知識をスキルにするにはどうしたら良いのでしょうか。それは、「経験」を通して使いこなせる状態にするしかありません。
英語を学びたいという方の中で、「学習のプロを目指しているの?」と思わず聞いてみたくなるほど「学ぶこと」ばかりを考えて「使うこと」は忘れてしまっている方がときどきいます。

「TOEICの点数は良いけど英語に自信が持てない」と悩む友人の相談に乗っていたとき、こんな会話がありました。
:どうしたら自信が持てると思う?
友人:やっぱり点数で確認しないと不安だから、またTOEICを受けてみる!
:え!そもそもの悩みがTOEICで高得点取れたのに自信が持てないってことでしょ!?・・・それなのに、また点数で確認しようとするの????
友人:あ、そうだった!
二人で顔を見合わせて大笑いしてしまいました。

その友達はとても真面目で優秀な人で、一生懸命に英語を勉強し続けています。でも、実際に英語を使う機会がないため、せっかく勉強してテストで良いスコアが取れても、「使いこなせる状態」にはならないのです。

英語に自信が持てないと悩み、自信をつけるために高いスコアを目指してTOEICを受験する。真面目に勉強しているので目指すスコアは取れるものの、やっぱり英語が使いこなせる自信は持てない。どうしたら英語力に自信が持てるのか、どんな勉強をしたら良いのかを悩み、より高いスコアを目指して勉強するということを繰り返していました。

知識は使うことでスキルになる

この友人の問題は、ズバリ使っていないことです。真面目に勉強はしているしテストのスコアも良いけれど、実際に使っていなければ英語を使いこなせる自信が持てないのは当たり前です。更には、普通は使う場がないものを勉強し続けるのは達成感もないしモチベーションも上がりません。(それでも勉強し続ける友人の忍耐力は見上げたものだと思います!)

実は私は日本人の英語の基礎力は高いと思っています。TOEICなどの英語テストは受けたことはないという人であっても、学校の必須科目にもなっていますし、社会人になってからも英会話学校に通うなど、一般的に日本人は英語を真剣に勉強している人が多いと思います。

ただ、私の友人を含め多くの人の英語の悩みを聞いて私が感じるのは、「英語を学ぶ」ことを考えるときに、「知識」としての英語を学ぶことには一生懸命になるけれど、「使い方」を学ぶことは忘れがちであるということです。

知識はとても重要ですが、知識だけでは「使える英語」にはなりません。勉強して得た知識は「使い方」も学ぶことで、はじめて「スキル」となるのです。そして、使い方を学ぶためには「使うこと」、つまり場数を踏むしかありません。

一生懸命勉強してテストでは良いスコアを取ったのに英語が使えないと悩む人は「使うこと」が圧倒的に足りないと感じます。それは分かってはいるけれど、日本に住んで生活していると英語を使う機会がなかなか得られないというのも事実です。これは英語を学ぶ人にとって非常に悩ましい問題です。

悩ましい問題だとは分かっていて敢えて言います。
英語を使いこなせるようになりたかったら勉強するだけでなく、使う場を持ちましょう。今はオンラインで比較的お手頃に受けられる英会話レッスンもありますし、海外発信の講座を受けることにチャレンジするのも良いでしょう。英語を話すお友達とのキャッチアップの時間として英語限定で話すよう定期的にスケジュールを組んでいるという人もいます。

そんな風に、英語を「学ぶ」だけではなく「使う」ことを取り入れ、英語に慣れることで使いこなすことが可能になります。

「学んだ英語」は経験を通して「使える英語」、つまり「スキル」となるのです。

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