『DIAMOND online』にて記事連載中!!

ムカつくときの英語表現

「ムカつく!」の英語表現

もう随分前のことですが、会社員時代に厄介な上司にイライラさせられるたびに呟いていたのが”He drives me crazy”でした。

いま思い返せば、私のような出来の悪い部下を持つ上司も大変だったと思いますが、それにしても上司のケアで1日が終わってしまうほど大変で、集中して仕事が出来るのは上司が帰ったあと。いつも必ず定時で帰ってくれるのはありがたかったのですが、私の「業務時間」は上司が帰った定時から始まり、毎日終電で帰るような日々でした。

「働き方改革」などという概念は想像も出来ない時代だったので、成すすべもなく私にできることは上司に呼ばれるたびに”He drives me crazy”と小声で呟くことだけでした。

drive“という単語は、「運転する」などのほか「駆り立てる」「突き動かされる」などの意味もあります。誰かのせいで発狂しそうなくらい大変な思いをしているときには、”He drives me crazy”と、ムカつく相手を主語にして”drive”という単語を使うことで「彼奴のせいで、(私が)発狂しそう」という表現をします。

 私の友達は、陰湿な上司に虐められ続けて結局は会社を辞めたことがあるそうです。その話をしていたときに使っていたのが、”Enough is enough. I don’t need this“という表現でした。ずっと我慢し続けていたけれど、ある日とうとう堪忍袋の尾がきれて、この言葉を上司に告げて、その場で会社を辞めたそうです(あの時は、スッキリした〜!と笑ってました)

ひどい状況が続いて「もう我慢できない!」という気持ちで、「十分である」という意味の”enough“という単語を使って、”enough is enough“と、「もう沢山!」「いい加減にしろ!」みたいな気持ちを表したんですねぇ。

そして、”I don’t need this“というのは、直訳すると「私には必要ない」という意味です。嫌なことや苦労も、後から振り返ってみれば学びの機会であることも多く、辛くても学びだと思うことで頑張れることもある・・・でも、あまりにも理不尽で、これはどう考えてもこれは要らないストレスでしょ💢というような状況では”I don’t need this”ですね。ニュアンス含めて訳すとしたら、「こんなもん、要らんわ!」という感じでしょうか。

イラッとするときの表現

ムカつく相手が明確ではなく、状況に対してイラッとしたり、うんざりするよう場合は、”I don’t like this”と言ったりします。さらに「嫌な度合い」が強い場合は、”I hate this“ですね。

英語の”hate“という単語は、日本語の「嫌い」よりもかなり強いニュアンスになります。日本語の「嫌い」という言葉は、英語に訳すときは”don’t like“=「好きでない」という表現くらいの方がぴったりくることが多いです。

例えば、日本語では食べ物の「好き嫌い」のような形で「好き」と「嫌い」をセットで使ったりしますが、英語の場合は”like and dislike“と、「嫌い」の部分は”like”に否定を表す接頭辞の”dis-“をつけて”dislike“という言葉を使う方が「好き嫌い」のニュアンスに近いです。”hate“は、「忌み嫌う」くらい真剣な「嫌い」を表すときに使います。

弱音を吐く表現

ムカつく💢とは少し違いますが、辛くて弱音を吐きたいときには” I cannot do this”とか”This is impossible“などと言ったりしますね。「もう無理!」「こんなの出来ない💦」というような意味です。

辛いときに独り言を呟いたり、仲良しの友達に泣き言をこぼしたりするときには、こんな表現を使います。


映画やドラマでも、怒ったり弱音を吐いたりする言葉は意外によく出てくるので、どんな場面でどんなふうに使われているか、観察してニュアンスを掴んでみてください。

ムカついたり、イラッとしたり、挫けそうで弱音を吐いたり、いろんなことがありますが、時には小さな声で呟いてみると、ほんの少しガス抜きになることもあるかもしれません。その時には、辛い状況の中でも「少なくとも英語表現の練習になった」と少しは気持ちが楽になることを願っています。

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