『DIAMOND online』にて記事連載中!!

「Do you want to〜?」って聞いてるけど、それって自分がそうして欲しいだけじゃん!?

飛行機で隣に座った女性からの奇妙な質問

アメリカに住んで学校に通っていた頃のことです。あるとき飛行機に乗っていたら、隣に座ったアメリカ人の女性が「Do you want to change the seat?(席を変わりたい?)」と聞いてきました。私は窓側が好きで、その時も事前にリクエストをして窓側に座っていたのでお断りしたんです。

国内線の5時間くらいのフライトだったのですが、途中で軽食が出ました。私は機内ではヘビーなものは食べたくないので、その時もフルーツとヨーグルトのセットのような軽いものを頼みました。その隣に座った女性はチキンソテーだか何だかの食事を頼んでいたようです。

食事が運ばれてきたら、その女性が私の食事を見て今度は「Do you want to change the plate?(食事を取り替えたい?)」って聞くんです。私は自分が頼んだ物を食べたかったので、またしてもお断りしたら、何とその女性はCAさんに「あっちの方が良いから(と私の食事を指差して)替えて」って頼んでるんです(驚!)


なんだ!この人、「Do you want to change??(取り替えたい?)」とか聞いてきて、実は自分が取り替えて欲しいだけじゃん!?と思いました。席も「替わりたい?」とか言って、自分が窓側に座りたかっただけなんじゃないの?!と。その後は言葉を交わすともなく目的地に到着しました。

それって質問してるの?お願いしてるの?

その後も、アメリカでの生活で、「???」と思うような「Do you want to〜」に遭遇することがありました。

「Do you want to 〜?」という表現は、純粋に「〜したい?」と私の意思を尋ねていることも勿論あったのですが、明らかに相手がこちらに何かを望んでいる(つまりはお願いされている)と感じることがありました。

例えば、「Do you want to clean the house?(掃除したい?)」とか。こういう時に、言葉を額面通りに受け取って「No, I don’t」(いや、やりたくない=掃除なんかしたくないよ)と答えてしまうのは、あまりよろしくなくて、「I am sorry but I have a homework (ごめんなさい、宿題があるの)」のように、できない(やりたくない)理由を述べる方が好感度が高いです(笑)。

この場合の「Do you want to〜?」は「〜したい?」というよりも「〜してくれない?」というニュアンスなんですよね。

実際は相手にお願いしているのに「Do you want to〜」と質問形を使うのは、私は「アメリカ人らしい」と感じます。

お願いする場合でも、全面的にお願いしている側の意思を相手が満たすと言うことではなく、あくまでも「自分の意思で」やりたいかどうかを確認している表現にも思えるんですよね。(アメリカ以外の英語圏に住んだことがある方、ぜひ経験談をお聞かせください🙏)

因みに、私は「Do you want to 〜」という表現は相手の意思を確認するときにしか使いません。相手に何かをお願いしたいときには「Can I ask you〜?」「Could you please〜」など、お願いらしい言い方(?)をします。

だったら、紛らわしいから「Do you want to〜」がお願いで使われるとか言うな〜💢と叱られそうですが、まぁ、そういう表現もあるのだな、と参考にして頂けたら嬉しいです💦

実は、これを一番伝えたいのは過去の自分です。いま思えば、飛行機で隣に座った女性も私にお願いしてたんですよね。「Do you want to change?」って質問されているとばかり思って「No, I don’t」と冷たく言い放っていましたが、お願いされていると分かっていたら、もう少し丁寧なお返事をしていたかもしれません。

まぁ、それでも座席も食事も変えてあげなかったと思いますけどね(笑)

それでは、ごきげんよう♪

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