『DIAMOND online』にて記事連載中!!

英語のプレゼンテーションで気をつけること

プレゼンで気をつけるべき、ちょっとしたコツ

英語コーチングでは、プレゼンやスピーチをする際のお手伝いもしています。最近は、JETRO(日本貿易振興機構)のプログラムで海外に進出しようという起業家さん向けのトレーニングも担当させて頂いているのですが、「英語の壁を乗り越えて世界で活躍する日本人を一人でも増やしたい」というミッションを掲げる私にとって、これから海外に出ていこうとしている起業家さんのサポートはドンピシャでやりたいことです!本当に楽しくてワクワクします✨

これまで通訳として何百(いや、もしかして何千?)とプレゼンを見てきた経験から、英語のプレゼンテーションをする際に気をつけると良いと思うことがいくつかあります。細々と書き始めるとキリがないのですが、今日は英語という母国語でない言語でプレゼンをする際に気に留めておくと良いことを中心にお話しします。

プレゼンを始める前に

1. 深呼吸
 英語に限らず、母国語でない言語で人前で話すのなんて、普通は嫌です💦
緊張して当たり前!まずは、そんなストレスフルなことをやっているのだ、という自覚を持ち、「こんな大変なことをやっている自分はえらいな」と褒めてあげながら深呼吸してください。


呼吸は本当に大切です。通訳として、コーチとして、クライアントさんが重要な場に臨む姿を至近距離で見ながら感じたのが、緊張すると呼吸が浅くなるということです。呼吸が浅くなると十分に空気を吸い込めないので声が悪くなります。「お腹から声を出しなさい」などとよく言われますが、これは「呼吸を深くしなさい」と言い換えることもできるかと思います。呼吸が浅いと、深いところからしっかりと声を出せないため声に説得力が出ないのです。

深呼吸は誰にも気づかれずに出来ます。プレゼンに臨む際には深呼吸しましょう。ポイントは「呼」+「吸」です。まずは、ひたすら息を吐き続けます。吐く息に意識を集中して、「これ以上は吐けない」というところまで息を吐き切ったら力を抜きます。力を抜けば吸おうとしなくても自然に肺に空気が入ります。

これを何度か繰り返すことで無駄な力が抜けて呼吸が深くなり、「良い声」つまりは説得力のある声が出るようになるのです。

2. 最初のご挨拶
プレゼンを始めるにあたって「お礼」と「自己紹介」を忘れないようにしましょう。そんなの当たり前!・・・と思うかもしれませんが、意外に忘れてしまう人が多いのです。特にスピーチよりもプレゼンはお礼と自己紹介、つまり冒頭の挨拶を忘れがちです。プレゼンはスライドを用意していることが多いため、そちらに意識を取られ挨拶も忘れて、いきなりスライドを見せながら本題に入ってしまいがちなのです。

簡単で構いません。「Thank you for your time today(今日はお時間をありがとうございます)」とお礼を述べて「My name is 〇〇. I work for XX(〇〇と申します。XXで働いています)」と言いましょう。ごく短い簡単な挨拶ですが、これを言うのと言わないのとでは、聞いている側の印象が随分と違います。

そして、冒頭でお礼と自己紹介を述べるのには、もう一つ目的がありますここで自分を落ち着かせるのです。プレゼンで一番緊張するのは最初の一言です。
でも、お礼と自己紹介なら比較的ハードルは低いですよね。何なら前もって「こう言おう」と決めて練習しておくこともできます。

更に、もう一つ目的があります。挨拶をすることで、本題に入る前に話すスピードを自分で確認できることです。人は緊張すると早口になります。これは通訳として様々な人が喋るのを目撃してきた経験をもって断言します!早口になって聞いている人が置いてけぼりになってはもったいないです。挨拶をすることで自分の話すスピードを意識して、その時に「ゆっくり話す」と自分に言い聞かせることを習慣にしておくと良いでしょう。

聞いている人と対話しよう!


1. 「目次」を示す
いよいよ本題に入ります。まずは、「今日お話しすること」として概要を簡潔に述べます。本を読むときに、まずは目次に目を通して全体の流れを掴んでから読み始めると内容が理解しやすいと感じる方はいらっしゃるのではないでしょうか。目次を頭に入れて全体を把握しながら読むと、いま自分が読んでいる所が全体の中のどの部分に位置するのかが分かり、理解しやすくなります。

プレゼンも同様で、先に全体像を示してあげると、聞いている方は理解しやすく「残りはあと、どれくらいだろう?」など気を散らさず落ち着いて話を聞きやすくなります。

2. 対話する
プレゼンテーションもコミュニケーションです。コミュニケーションには「対話」が不可欠です。プレゼンで「対話」と言われても、どうしたら良いのだろう?と思ってしまうかもしれませんが、難しく考える必要はありません。

例えば、「質問があったらいつでも止めてください(Please feel free to stop me anytime if you have any questions)」と言うだけでも「対話」をしたいという姿勢は示せます。とりあえず黙って最後まで聞いて欲しいという場合もあるかと思います。そんな時には「ご質問は最後にまとめてお受けします(I will answer your questions at the end)」と伝えておくのも良いでしょう。


そして、「英語が苦手!」という方は、「私は英語が得意ではない」と宣言してしまうのも一手です「英語ネイティブではないので、私の言うことが分からなかったらおっしゃってください(English is not my first language. Please tell me if you do not understand me.)」と最初に言ってしまえば、「英語は苦手だけれど一生懸命お話しします」という姿勢が伝わり、相手も英語のハンデがある上でコミュニケーションするという前提で聞いてくれる可能性が高くなります。

これをお伝えすると、「え!そんなこと言っていいんですか?」と聞かれることがあります。「いいか悪いか」はケースバイケースです。「英語が得意でない」と最初に伝えることで気持ちが落ち着いて(開き直って?)やりやすくなるというのであれば、言うことをお勧めします。逆にこれを言うことで心理的負担が大きくなるという方は言わない方がいいでしょう。

ただ、「そんなこと言っていいんですか?」という質問の中には「自分の弱みを見せていいんですか?」という不安が含まれていることもあるように思います。それもよく分かります!

これは私の個人的な経験に基づいた意見ではありますが、その人の英語のレベルというのは10分も喋れば相手には分かってしまうものなので、それならむしろ自分から「弱み」を宣言してしまう方が好感度が上がるように思います。

いま世の中はダイバーシティ&インクルージョンなど、多様性を重視することの大切さが様々な場面で聞かれます。「グローバル」と言ったときの共通語はほとんどの場合が英語ですが、英語ができないということに対して理解を示さないことや(特に英語ネイティブの人が)あからさまにバカにしたりするのは「教養がない」あるいは「グローバルな人でない」という評価を受ける風潮を感じます。


これは10年、15年前にはなかった雰囲気です。中国やアジア諸国など非英語圏が経済力で台頭していることなども影響しているのでしょうが、多様性を重んじる傾向は広がっていると通訳の現場でも感じます。英語ネイティブであっても、 「グローバル」=「英語」ではないという意識を持ち始めているのです。

「自分は英語ネイティブではないので分からなかったらおっしゃってください」と真摯に言ってくる相手に対して、あからさまに上から目線で馬鹿にするようなことは出来ません。

本当の意味で「グローバル」であることは、「英語人材」であるということではなく、多様性を尊重しながら(英語が完璧ではないことも含め)自分らしさを存分に発揮できるという世界であるということに皆が気づき始めているのかもしれませんね。(・・・と、希望を込めて信じている私です。)

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