『DIAMOND online』にて記事連載中!!

知らなくても意味がわかる英語表現

詩的な言葉を使うデザイナーさんの通訳

今週、某デザイナーさんとビジネスマンのミーティングで通訳をする機会がありました。このデザイナーさんが、お話しされるときにアーティスティックというか、言葉が何とも詩的で、うっとりしながら通訳しておりました☺️

ミーティングの最後に、交渉相手のビジネスマンが「あなたの作品は素晴らしい」と、こちらは非常にビジネスマンらしい的確な言葉で素晴らしさを説明されました。(このとき私は、職業や、その人の特性って言葉に現れるなぁ・・・と通訳に関係ないことを考えてました・・・笑)

すると、「素晴らしい」と褒められたそのデザイナーさんが「What you just said is music to my ears」と返したんですよね♪「Music to someone’s ears」は直訳すると「誰々の耳には音楽」、つまり「音楽のように耳に心地良い」ということから「とても嬉しいお言葉」という意味の表現です。

このアーティスティックで詩的な話し方をするデザイナーさんが「Music to my ears」というのが、あまりにもお似合い過ぎて感動した私は、通訳としては「嬉しいお言葉をありがとうございます」くらいに訳すのが順当なのであろうと思いつつ、「music to my ears」という表現をビジネスマンの方に直接伝えたくなってしまい、「私の耳には音楽に聞こえるほど、嬉しいお言葉です。ありがとうございます」とか何とか、やたら長々と訳してしまいました。

通訳って「可能な限り短く、簡潔に訳出する」というのも大事なスキルだったりするのですが、どうしても”music”を伝えたくて、「いらんこと言ってしまったかなぁ💦」と、後から振り返ってウジウジ考えてました。終わった仕事のことを後から反芻しながらウジウジと悩むのは「通訳あるある」です。(しょぼーん)

状況や場面を想像すると意味が分かる英語表現

さて、状況や場面を想像すると意味が何となく分かる表現は他にもあります。
私が感動して今でもよく思い出すのが、「low-hanging fruits」という表現です。

Low-hanging=低いところにぶら下がった、fruit=フルーツ、果物。

さて、これはどんな意味でしょう???(笑)。

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果物って木に成っていますよね。高いところに成っているのもあれば、低いところにもあったりします。低いところに成っててくれると、頑張らなくても手を伸ばしただけで簡単に採れたりします。

そこから、Low-hanging fruits =低い所になってる果物は、「楽に手に入れられる成果」とか「努力しなくても達成できる目標」という意味なんです。

状況を想像しながら意味を聞くと納得しませんか?・・・私は「おお〜」って納得しました。(笑)。

「Low-hanging fruits」という表現は、アメリカでコーチングのトレーニングを受けていたときに出会いました。トレーニングの一つに「コーチングデモ」というのがあり、皆んなの前でコーチングを実際にやって見せて、先生に指導を受けるというものでした。

コーチングでは、相手の話をひたすら聞きながら、質問したり重要だと思うポイントを掘り下げたりするのですが、「どこを掘り下げるかが肝である」と教わりました。何気なく出てきた一言に本音が隠れていたり、延々と語っていても実は大した話じゃなかったりすることもあるので、そこを鋭く見極める力がコーチには必要である!・・・との教えです。

このコーチングで大切な「どこを掘り下げるか」という話をしているときに、出てきたのが「low-hanging fruits」です。

コーチとして話を聞くときには、先入観を持たずニュートラルな姿勢で聞きます。ただ、コーチによって得意分野と不得意分野がありますし、コーチも人間ですから、つい自分が得意なところを掘り下げようという気持ちが働いてしまいがちなんです。しかし、大切なのはクライアント(コーチングを受けている人、「コーチー」とも言います)にとって重要なことを見極めて掘り下げることであって、「low-hanging fruits(自分が扱いやすい分野)に食いつくな」と厳しく言われました。

一方で、話を深読みしすぎて本来はシンプルに話せることをやたらと複雑にしていると「you are doing the heavy lifting」と言われましたねぇ。「Heavy lifting」というのは、直訳すると「重いものを持ち上げる」という意味です。メタファーとしては、物理的に物を持ち上げなくても「大変な仕事」とか、「難しい部分」ということを示す表現として使われます。

コーチングのトレーニングで「heavy lifting」と言われたときには、殆どの場合が「もうちょっと楽にできるんじゃない?」というご指摘でした。話を深読みしすぎて無駄に複雑な会話になったりしていると「heavy lifting」だと言われましたねぇ(苦笑)。「無駄な努力」というニュアンスも感じられたのですが、「hevy lifting」の使い方としては、あの先生特有のものなのかもしれません。

Voicyでも語っています!

5 件のコメント

  • 田中さん こんにちは

    このフレーズは学校などで知る事が出来ないと思います。とても為になり、楽しく学ばさせて頂いています!

    似ている、わからないフレーズがあります、田中さんへお伺いさせて下さい。

    ある方が
    “Fruit on the tree”
    と言っていました。
    お話の前後からその意味は、私の想像では
    “頑張って来た事が実った”
    とゆう意味だったのかな。と思いました。数年後、違う場面では同じフレーズを聞く時がありました。ですが、その時の意味は何となく
    “棚からぼた餅”とゆう様なラッキーな出来事の場面を、話している時に使われていました。
    どの様な場面で使うフレーズですか?

    そして
    “Catch twenty two”
    とゆうフレーズは、
    “お互い様”
    例えば、何何をやってくれたから、そのお返しに。や 自分が相手等にやった事が帰ってきた(良くも悪くも)。の様なお話の時に話されていました。

    ふたフレーズとも、私の聞き間違えだったかもしれません。Catch twenty twoは辞書で調べても出ておらず、複数の友人に聞いても分からないとの事でした。

    田中さんはこのフレーズは経験された事がありますか?

    お時間があれば、教えて下さい
    よろしくお願い致します。

    Voicyも楽しく拝聴させて頂いております。田中さんのVoicyを聴いて色々自分自身考える機会がありました。私は高校まで赤点だらけで、卒業式前まで一人英語の補習と再テストでした。
    ですが、今も辞書を引かない日は無いくらい、一日一回は辞書を引きます。結局、目につくフレーズやこれは英語でなんてゆうのか?が知りたいです。
    46歳ですが気づいたのは、英語が好きだったんだなあと田中さんのVoicyで気づく事ができました😃

    ありがとうございます。

    tm

    • tmさま、
      コメントありがとうございます!
      Voicyも聞いて頂いているということで嬉しいです〜✨
      “fruit on the tree”という表現は、あまり聞いたことがないのですが、”fruit”というのは「成果」や「報酬」というニュアンスがあるので、tmさんがおっしゃるように「頑張った成果」のような意味かな、と思いました。文脈によっては「それほど頑張ってもいないのに得た成果」という意味で「棚ぼた」もあるのかもしれませんね。そして、”Catch twenty two”というのは「あちらを立てればこちらが立たず」というような、何とももどかしいジレンマ、解決策のない問題という意味です。確か、小説のタイトルが元になった言葉だと思います。
      とても興味深い質問をありがとうございます!面白いので、今度Voicyでも喋ってみたいです!

      「英語が好きだったんだなあ」と気付いたということ、(そして私のVoicyを聞いてくださって気付いたというのが、涙ちょちょぎれるほど嬉しいです!!!)素晴らしいですね。私も最近、学びの面白さに気付いてワクワクしております。一緒に学ぶ仲間として、今後もよろしくお願いします!

      • 田中慶子さん

        大変お忙しい中、私の質問へのお時間をありがとうございました!

        Fruitには報酬等のニュアンスがあるとは、英語は表現がとてもオシャレだと思います🍇 
        Catch twenty twoは小説のタイトルだったのですね。早速探してみます。
        Catch twenty twoとは、解決方法の無いジレンマの時に使うのですね。
        長い間モヤっとしていましたが、ようやく意味が理解出来て嬉しいです!

        このフレーズをサラッと使える日が来るのを楽しみに、田中さんのVoicyや
        ブログで英語を楽しく学ばせて頂きます。

        感謝

  • 田中慶子さん

    今日はVoicyで私の質問のアドバイスとお時間をくださって
    有難うございました!自分の感情としっかりと向き合ってまいります。

    前回、長い間モヤっとしているフレーズを田中さんへ質問させて頂きました。
    実は、図々しくも😅 まだあったのですが、一度に沢山の質問をさせて頂くのは失礼だと思いました。ですので1ヶ月後位に、再度田中さんへ質問をさせて頂きたいと考えておりました。 しかし、昨晩映画を見ていましたら(更に)その中のワンフレーズが気になってしまいました。
    連続してご迷惑かと迷いましたが、田中さんの「コメントをお待ちしています」のお言葉に甘えさせて下さい🙂

    昨晩見た映画は、ザ シークレット(Dear to dream)の映画版です。
    序盤のシーンで、主役の女優さんが歯医者さんで治療後、治療費は幾らですか?を尋ねるフレーズ ”How much is it out of pocket?” と言っていたと思います。
    この時何故、”out of pocket” を入れるのですか? 

    そして、15年ほど前に知人とゲームをやっていた時、知人が私に言ったフレーズです
    “Coke is now in your cup”
    私の順番が回って来た時に言っていました。それ以後、何かの映画でもう1度、同じフレーズを聞いた記憶があります。それ以後、私は実際にこのフレーズを使えるタイミングを何年も待って、ある日思い切って使ってみると、、
    皆??とゆう表情で意味が通じませんでした。
    このフレーズに田中さんは遭遇した事はありますか?
    そして、実際に使えるフレーズですか?

    これは、フレーズではありませんが最も古くから、私の中で気になっていたワードの使うタイミングの事。
    ヨーロッパ園の人生の先輩(私から見て)にあたるご年齢の方々が使っておられたワードです。何故かLunchをDinnerと言い、DinnerをTeaと言っておりました。
    例: Did you already have a dinner? (Lunch時)
      Did you have a tea yet? (Dinner時)
    ご本人達や複数の方々にどうしてなのか尋ねても、そいうえばそうだねえ〜。と明確な答えは知る事ができませんでした。

    沢山の質問で大変恐縮です、、
    お時間のご都合が良い時にお返事を頂けると嬉しいです。

    よろしくお願い致します。

    tm

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