『DIAMOND online』にて記事連載中!!

英語リスニング対策〜ちょっと頑張る編

前回のおさらい

前回は、「まずは続ける編」として、英語に慣れることや、英語トレーニングを習慣化する事を目的としたコンテンツ選びのコツをご紹介しました。

英語を聞くことを習慣化するためのコンテンツ選びのポイント
1. 好きなことや興味が持てる内容を選ぶ
2. ストレスなく大体理解できるレベルのものを選ぶ
(子供向けコンテンツもお勧め)
3. 英語理解の難易度を下げるための工夫をする
  ・過去に観た映画やドラマやなど内容を知っているものを選ぶ
  ・本であれば、先に日本語版を読んで内容を頭に入れておく
  ・同じコンテンツを繰り返し聞く
  ・理解できるスピードに再生速度を落として聞く

英語学習で挫折してしまう原因の一つに、選ぶ教材が自分に合っていないということがあります。無理せず、続けるためには難易度を下げる工夫もしながら日常的に英語を聞く習慣をつくることが大切です。

もう少し頑張りたい方へ

英語は一応できるけれど正しく聞き取れているか、なんとなく不安」という方や、「今よりもレベルアップした英語リスニング力を手に入れたい」という方は、英語を日常的に聞く習慣だけでは物足りないかと思います。

そんな方にチャレンジしてみてほしいのが、「英語の音を真剣に聞く」とトレーニングです。今よりも一段階上の英語リスニング力を手に入れたいという方のために、今回は「ちょっと頑張る編」をお送りします。


「なんとなく不安」という方は、不安な原因が特定できてないことが殆どです。リスニングであれば、具体的に英語のどの音が聞けていないのか自分で認識できていないのです。認識できていないものは克服のしようもありません。

「ちょっと頑張る編」では、「なんとなく不安」の理由を突き止めて一つづつ潰していくような気持ちで英語のリスニングに向き合ってください。

ここでお勧めしたいのは、英語の「音」に集中して聞くリスニングトレーニングです。音に集中するトレーニングをやってみると、英語を聞くときに「音」に意識が向くようになり、徐々に「英語の音を聞くための耳」が育っていきます。

短時間で構いません。一日5分でも10分でも良いので、全神経を集中して英語を真剣に聞く習慣をつくってください。そのためのトレーニングをご紹介します。

お勧めのトレーニング

1. シャドウイング
シャドウイングというのは、耳で英語を聞き、聞こえた音を即座に自分で復唱する方法です。ほぼ同時進行で復唱して、聞こえた言葉を影(シャドウ)のように追いかけていくので「シャドウイング」と呼ばれます。YouTubeなどでも解説されていたりするのでチェックしてみてください。ただ、まずはチャレンジしてみたいという段階で専用の教材を買う必要はありません。ネット検索などを利用してやり方さえ覚えたら、「まずは続ける編」で選んだような、自分に合った音声コンテンツを使えば十分です。

リスニングが苦手というお悩みは多いのですが、実は英語が聞き取れていないというのは、発音などの「音」そのものよりも「英語のリズム」が掴めていないことが原因であることが見受けられます。

スピーキングの場合も同様に、「発音が悪くて理解してもらえない」と悩む方の多くは、観察してみると英語の「音」ではなく、アクセントの位置など「リズム」が間違っていることの方が多いです。(スピーキングについても、機会をみてお話ししたいと思います)

英語のリズムを身につける方法としてシャドウイングはお勧めです。特に、普段から英語を使っていたり、英語に触れる習慣は既にできているけれど、リスニングやスピーキングに苦手意識があるという方にはシャドウイングを試してみることをお勧めします。

シャドウイングのコツは、体も一緒に動かしてみることです。英語のリズムを習得するのが目的なので、「頭」ではなく「体」にリズムを刻み込むような気持ちで、大袈裟なくらいに、指揮者のように手を降ってみたり、体全体を動かしたりしながらシャドウイングしてみてください。

2. 文字で音を確認する
シャドウイングで英語のリズムを掴んでウォームアップできたらお勧めしたいのが、英語の音を文字とともに確認する方法です。映画やドラマなどの映像コンテンツの字幕を「英語」に設定し、目で確認しながら聞くのです。その際には、「意味が分かるか」よりも、字幕を目で追いながら「音が聞き取れているか」に意識を向けてください。

「聞き取れていない」と思う部分が出てきたら、速戻ししてもう一度聞きます。一時停止して字幕を確認し、「聞き取れなかった言葉」を特定した上で、聞き取れなかったところに集中しながらもう一度聞きます。繰り返しますが、「意味が分かるかどうか」はこの際どうでも良いです。意識すべきは「音」です!!!(なんてったってリスニングのトレーニングなんですからっ!

何度聞いても「聞こえない」という部分は再生速度を落として聞いてみるのも良いですね。

海外ドラマや映画を見るときには試してみてください。ただし、全部この方法で見ようとすると時間もかかるし大変なので、例えば好きなドラマを観る時には「5分ぶんの尺だけ」と決めて、この方法で「音」に集中してみましょう。最初は退屈に感じるかもしれませんが、続けていると自分が聞き逃しやすい音のパターンが少しずつ掴めてきます

3. ディクテーション
自分が聞き取れていない音を突き止める方法として、ディクテーションもお勧めです。ディクテーションというのは、耳で聞いた音を書き留める作業(文字起こし)のことです。文字にすることで、自分が聞き取れている音と聞き取れていない音を細かくチェックできます。

映画やドラマなどの映像コンテンツを使う場合は、最初は字幕をオフにしてディクテーションしてみたあとに、字幕を見ながら答え合わせしてください。

オーディオブックを使う場合には、英語版の本で文字を見て確認すると良いですね。ディクテーションすると、書いたものが残りますから「自分が頑張った量」が可視化できてモチベーションにつながるかもしれません。

「なんとなく不安」という方は、具体的な不安の原因を突き止めて解決するまでは不安は解消されません。文字で確認しながら聞き取れていない音を突き止めて、リスニングの「なんとなく不安」を克服しましょう

リスニング力のレベルアップを狙うなら

リスニング力のためには「量」は不可欠です。そういった意味でも日常的に英語を聞く習慣は重要です。ただ、「レベルアップを目指したい」「なんとなくの不安を改善したい」という方は、もうひと頑張りする必要があるかもしれません。漫然と英語を聞いているだけだと、なんとなく英語を聞いて、「なんとなく意味は分かるけど、やっぱり自信が持てない」というサイクルから抜けるのが難しくなります。

リスニング力のレベルアップを狙いたいのであれば、まずは英語のリズムを体に刻むこと。そのためにシャドウイングはお勧めです。そして、自分が聞き取れていない音を見つけて、聞こえるようになるまで繰り返し聞いて訓練することが必要です。上記でご紹介した、英語の映画やドラマを字幕で確認しながら聞たり、ディクテーションを続けることで「自分が聞けていない音」が分かってきます。

最近はYouTubeやNetflixなど、英語の映像コンテンツが沢山あります。そして、ありがたいことに、その多くに字幕がついていますし再生スピードも変えられます!自分のリスニングレベルに合わせて根気よくチャレンジしてみてください。

ちょっと忍耐力が必要な作業ではありますが、「まずは続ける編」で自分にあったコンテンツを見つけて英語に触れることが習慣化できるようになったら、一日5分でも10分でも良いので、聞いているコンテンツの「音」に集中するトレーニングを取り入れると確実にリスニング力アップにつながります

今回はトレーニング(修業?)っぽい話になりました。トレーニングなだけに「英語コンテンツを楽しく聞く」というよりは、「ちょっとの頑張り」が必要となってくるかと思いますがチャレンジする価値はあると思います!

「ちょっと頑張る編」のまとめ

・シャドウイングで英語のリズムを体に刻む
・映像コンテンツの字幕を「英語」に設定し、字幕を目で見ながら「音が聞き取れているか」を確認しながら聞く。
・「聞き取れていない音」を見つけたら、その音を聞くことに意識を集中して聞けるようになるまで繰り返し聞く。
・聞き取れていない音の発見にはディクテーションも効果的!
・一日5〜10分で良いので「英語の音」と真剣に向き合い、自分が聞き取れていない音を発見して聞けるようになるまでトレーニングすることで耳を育てる

今回はリスニング力強化のトレーニングとして、「ちょっと頑張る編」をお伝えしました。次回はリスニング強化トレーニングの「更に鍛える編」です。

それでは、ごきげんよう〜♪

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